
6月5日占いサイト運営グループの8人が逮捕されたというニュースが飛び込んできました。
今回の逮捕の裏側にある実態や、メール占いの問題点と注意すべき点をまとめました。
「きょうは必ず当たります」なんて信じる人いるの?!という人にも是非読んで頂きたい内容となっております。
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「無料鑑定」で5,000万円詐取──全国で被害拡大
2025年6月、警視庁捜査2課が摘発したのは、一見“よくある占いサービス”を装った悪質サイトでした。

「無料で占います」などの文言で利用者を誘導し、チャット形式の占いを通じて全国から総額5,000万円以上をだまし取っていたとして、サイト運営グループの8人が逮捕されました。
報道された内容はこちら。
青木雄也容疑者(44)や佐野誠容疑者(42)ら男女8人は2024年5月以降、熊本県の女性(70代)に占い師を装って「あなたの運気が良くなるようにお祈りする」などと嘘のメールを送り、鑑定料として約737万円などをだまし取った疑いが持たれています。
青木容疑者らは嘘の占いサイトに女性を誘導したうえで、「きょうは必ずあたります」などと嘘の鑑定を送り、約10カ月で350回以上にわたって現金などを振り込ませていたということです。
引用元:Yahoo!ニュース(https://news.yahoo.co.jp/articles/47bd9c7eaf2e3b043440ba261a22f0009dab33ca)
逮捕された主犯格:青木雄也容疑者(44)・佐野誠容疑者(42)とは

彼らは全国の占い好きをターゲットに「あなたには特別な力が宿っています」「本日中に連絡をもらえれば運命が変わります」といった心理誘導を用いて、課金を誘っていたと報道されています。
実は、これらの手法で偽の占いを行なっている詐欺サイトは世の明るみに出ていないだけで、いくつもあります。
多くの場合「高額当選」「数千万円を近日中に受け取れる」など魅力的な言葉で無料占いから始めさせて、徐々に信用させ、洗脳します。
以下にそれらのサイトをまとめた記事のリンクを貼っておきます。興味がある人は見てみてください。
名前を変えて継続運営:「天神福寿」→「占い館」
青木容疑者・佐野容疑者らの詐欺グループは、「天神福寿」「聖イシス」と名乗り、架空の占い師として架空の占いサービスを提供していたことが判明しています。
「天神福寿」が登場するメール占いサイトは、架空の占い師の名前と同じ「天神福寿」という名称の偽占いサイト内で被害者らとやり取りしていました。
その偽占いサイト「天神福寿」、なぜか途中でサイト名を変更していました。それが「占い館」。
「占い館」は、「天神福寿」の構造・仕組みをそのままに、単にサイト名変更を行い「リニューアル」と称して不要ユーザーを排除して再稼働していたと考えられます。
逮捕後、「占い館」は閲覧不可能になりました。


もともと「占い館」は広告コードがないと閲覧すらできず、ログイン後の特商法記載もない仕様になっていて、信用に値しないサイトでした。
このようにリニューアルを繰り返すのは、よくある悪質なサイトの特徴の一つです。
サイト構造も巧妙、LINE風チャットで安心感を演出
「天神福寿」「占い館」はLINE風のチャットUIを使い、既存のSNSと似たデザインで利用者に安心感を与えるのです。
そして、「占い師」が実在するかどうかを明確にしないまま1送信ごとに課金が発生(購入したポイントを消費)し、半自動的な返信で無用な鑑定でやり取りを引き延ばしていました。
これの何がいけないのか。なぜ逮捕されたのか。何が違法だったのか。
分からない人も居るかと思いますので次の章で簡単に解説していきます。
違法性のポイント
①詐欺=嘘を信じ込ませて金品を騙し取ること

第246条にはこうあります。
- 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の拘禁刑に処する。
- 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
つまり、占い師ではない者(身分を偽っている者)が「宝くじが当選する」「運気を上げるために占う」などと言う。そもそもこれがアウト。
この2つの嘘を用いて、金品を騙し取ったこと自体が詐欺罪にあたるという訳です。
最初は「無料鑑定」と称して敷居を下げて「無料ならやり取りしてもいいかな」と思わせて利用させます。
そして、偽占い師は何日もの間時間をかけてユーザーと無料鑑定を続け、その間に優しい言葉をかけながらユーザーの心を掴んでいくのです。
それはまるで、一種の「洗脳」です。
詐欺に遭う人は、心がピュアな人が非常に多いのは、こういったテクニックが関係していると言えます。
②「無料」と謳い、実は有料だった

この事件のもう一つの違法性には、特定商取引法違反(不実告知)もあります。
先述しましたが、「無料鑑定」と謳う背景には以下のような仕組みがあります。
- 無料サイトのように見せかけて、本当は有料サイトの「初回無料」の類だった
- チャット1通につき1,000円以上がかかる
- 料金表示が目立たない位置にあり、わかりにくい
- 占い師による継続誘導が意図的に設計されていた
- 運気を上げるための施術として「○○と送って」と何度も指示する
こうした構造により、ユーザーが気づかない内に占い師に騙され、「課金地獄」の入り口を用意し、課金を続けてしまう状況が作られていたのです。
なぜ騙されるのか?心理を突いた3つのトリック
- 「無料なら損はない」という心理的ハードルの低さ
- 不安や悩みに漬け込むタイミングでの接触
- 「もっと良いことが起きる」「お金が手に入る」という希望の演出
- 勇気付ける寛大な言葉の数々
特に人生の転機や恋愛、健康などセンシティブなテーマの占いとは異なり、誰でも共通の心配事である「お金」にフォーカスを当てたストーリーで人を欺いてくるあたり、相当な極悪人と言えます。
ある程度のお金を使えば使うほど、人は冷静な判断力を失いやすく、騙されやすくなってしまいます。
あなたの親御さんも騙されているかも!?恐ろしい詐欺の手口
当方アプラボの元にも、「母が毎日どこかにお金を送金している」「調べたらメール占いサイトに送金していることがわかった」と相談を受けることが多々あります。
もちろん、延々と終わらない偽の占いに痺れを切らして被害者本人が気づいて相談を寄せるケースもあります。
被害が長引いている人は、1年や2年にわたって財産を搾り取られている場合もあります。
そうなると、実際の被害額を計算するのも一苦労。どんな経緯でお金を搾取されたのかを思い出すのも大変なんていう事にもなりかねませんし、偽占い師が明細を捨てる様に指示することもあるので、決済の履歴を辿ることが困難になります。

そうなってしまう前に気づいて欲しいので、以下にメール占い詐欺でよくある手口をまとめました。
メール占い詐欺でよくある手口 10選
- 意味のない謎の言葉を何度も返信させる
- 「返信すれば高額当選できる」と言い、課金を煽る
- 「あなたは”特別な才能”を持っているから、100%願いが叶う」と言われる
- 「鑑定が終われば、願いが叶う」と思い込ませる
- 「途中で鑑定をやめると、二度と高額当選出来なくなる」と脅してくる
- 「一生に一度の"金福日"が5日後に訪れる」といい、考えさせないように急かしてくる
- 「他言をすると運気が下がる」と脅される(それを理由に決済の明細破棄を命じる)
- 次々と色んな偽占い師からメッセージが届く
- 求めていないのに、勝手に鑑定メールを送ってくる
- 「番組(サイト)のスタッフにお願いして無料期間を作ってもらった」と言って恩を売ってくる

これらの手口はどのメール占い詐欺サイトでも共通した手口になっています。
一つでも該当する場合は、詐欺サイト確定と思ってください。
あなたは被害に遭っていませんか?
似たような手口で騙されているという相談がアプラボ!には毎日寄せられています。
占い詐欺に遭った場合、焦って被害者自身が行動(サイトに抗議)するのはお勧めできません。
なぜならば、詐欺業者は一般の利用者が法的知識を持っていないことを利用して強気な対応を取ることが多いからです。
また、証拠となる偽占い師とのやり取り削除されたり、強制退会処理をされたりと、あなたにとって不利なことばかりが起き得ます。

少しでも怪しいと感じた場合は、個人で行動するのではなく返金の知識をもった専門家に相談すべきです。
お勧めは弁護士事務所。
どこに相談すべきか、相談方法がわからない方はアプラボ!が返金完了までサポートいたしますので一度ご連絡ください。
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不安や悩みに漬け込む“占い商法”に注意を
占いや診断アプリのすべてが悪とは言いません。
しかし、裏に不明瞭な課金構造があるサービスには十分な注意が必要です。

「信じたい気持ち」が悪質ビジネスのターゲットにならないように。
アプラボ!では、これからもスマホ・アプリの“落とし穴”を追跡し、分かりやすく伝えていきたいと思います。